群馬県は昔から、養蚕が盛んな地域。養蚕農家が家内安全を祈願するために「だるま」が制作されてきました。
お蚕がまゆをつくるまで、実は4回も脱皮を繰り返します。お蚕が古い殻を破って出てくることを「起きる」といい、その言葉にかけて養蚕農家は「七転び八起き」のだるまを大切な守神としてまつってきました。
そのため、高崎市はだるまの名産地でもあります。市内には、数々のだるま工房が。
その中のひとつである、だるまのふるさと「大門屋」。群馬県ふるさと伝統工芸士である4代目中田純一さんが、「大門屋」の歴史と伝統を守り続けていました。
「大門屋」では伝統的なだるまから、色とりどりのだるままで多くのだるまが販売されています。
今回は歴史と伝統のある、だるまのふるさと「大門屋」を紹介していきます。
お店の外に「巨大だるま」がお出迎え
「大門屋」は、高崎から安中・長野方面に向かう国道18号線に面してお店があります。
そのため、初めて訪れる私たちも迷うことなくお店にたどり着くことができました。
「大門屋」に到着すると、入り口の外にとっても大きな縁起だるまが私たちをお出迎え。
長年、高崎に住んでいましたが、だるま屋さんを訪れるのは初めての出来事。
「お店の中がどうなっているの?」と家族全員、期待を胸に店内に入りました。
見るひとを圧倒させるだるまの多さ
「大門屋」では、年間7万個ものだるまを製作・販売しています。店内に入るとだるまの数にビックリ!
だるまの大きさは、お店などによく飾られている大きさ。
「商売繁盛」
の願いを込めて、購入する人が多いだるまです。
真ん中にあるレインボーだるまは、「大門屋」オリジナル。
オリジナルのだるまは他にもたくさん店内に飾られていました。
数十年に一度の特別な寅年「五黄の寅」の干支だるま
2022年の干支である「寅」。
数十年に一度しかない最強の運勢をもつ「五黄の寅」の年でもあります。
「大門屋」では、縁起物だけをたくさん描いたグラデーションだるまと一緒に、販売されていました。
「大門屋」で制作された「五黄の寅」は、
「周囲を圧倒する巨大なパワーと行動力で、たくさんのご縁と幸せを運んできてくれる」ように勢いのある表情に仕上げてあるそう。
一緒に販売されているだるまは、今年のラッキーカラー「ラベンダーパープル」を使用しています。
みているだけでも、ご利益のありそうなだるま。縁起のよいだるまは一家にひとつあるといいですね。
受験生の必需品!「合格だるま」願いを込めて購入
今年、受験を控えている学生にとって、何がなんでも叶えたい願い事「合格」。
「大門屋」では、さまざまな色の必勝だるまが販売されています。
手のひらサイズのかわいい「合格だるま」は、勉強机の上にいつもおいて置ける大きさ。
と、ここで疑問が。
「だるまっておく場所が決まっているのでは?」と不安に思い、お店の人に伺ったところ……
- 昔:神棚の向かって左側
- 現在:毎日の生活で目につきやすい場所
と、近年では家庭環境も変わっているため、願いが目に付く場所にだるまを置いて欲しいとのこと。
「合格だるま」は机の上。一所懸命頑張った学生さんの願いが叶うことを祈ります。
広々として空間には「恵比寿大黒様」が
店内の1番おくに進んでいくと、大きな空間の部屋にたどり着きました。
約140平米の吹き抜けになっている、広々とした空間には「恵比寿大黒様」が飾られています。
こちらでは、購入しただるまを「絵付体験」できます。
コースの内容は以下の2つ。
1.だるまのお顔の髭を描くコース
2.文字入れ体験コース
思い出にもなるので、絵付体験もおすすめです。申込方法は「大門屋」公式ホームページから。
気になる人は一度、覗いてみて下さいね。
自分の思いを「文字」に一筆
「大門屋」では、だるまに文字を入れてくれるサービスも行っています。
※文字入れは、商品によって異なります。詳しくは店内で確認をお願いします。
私たち家族もだるまを購入。
家族みんなの健康を祈って買った「無病息災」だるま。
子どもが自分自身の願いを叶えるために買った福だるま【グラデーション】。
両方とも「勝」の一文字入れていただきました。
自分の弱さに負けないで「最後は絶対に勝」という願いを込めて。
よい一年になるよう、「がんばろう!」と思いを胸に、自宅で1番目立つ場所に飾りました。
「大門屋」は一年を通してだるまを販売。
願いを叶えたい時はもちろん、家族の幸せを願って「福だるま」を購入するのもおすすめです。
だるまのふるさと大門屋
住所:群馬県高崎市藤塚町124-2
営業時間:9時から17時
定休日:年中無休
連絡先:027-323-5223
アクセス:JR高崎線・高崎駅から車で15分